沖縄で住宅ローンシミュレーション☆夫婦の3パターン
2020/2/27
今、沖縄で住宅ローンを組むパターンでは、共働き家庭が多いため「連帯債務」など、夫婦で協力して返済する組み方が増えましたよね。
ひと昔前は女性が家庭に入り、男性が外で働く家庭が多かったため、沖縄であっても住宅ローンは、夫側ひとりで借り入れる「単独債務」が主流でしたが、今では夫婦共働き家庭の増加により、選択肢も増えました。
ただ、夫婦で借り入れをする連帯債務だと、借り入れ限度額が増えて、住宅の選択肢も広がりますが、後々の出産や子育てまで想定すると、単独債務と連帯債務のどちらが良いのか…、迷いますよね。
そこで今日は、ロールモデルとなる一般家庭を想定して、沖縄の共働き家庭の住宅ローン、3つのパターンをシミュレーションしてみます。ぜひ、参考にしてください。
沖縄で住宅ローンシミュレーション☆
夫婦の3パターン
沖縄で住宅ローンシミュレーション☆夫婦の3パターン
沖縄の住宅ローンシミュレーションを具体的に比較するには、仮の一家庭をシミュレーションモデルとして提示し、ライフプランを見ていくと分かりやすいです。
もちろん、これを自分達に当てはめて、イメージできる部分は具体的な数字で出してみてください。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆ロールモデル 】
★ Aさんの家庭は、夫・妻と長男(6歳)長女(3歳)の4人家族です。夫方の両親が近距離に住んでいます。
《 収入と自己資金 》
① 夫(33歳) … 昨年度の年収は500万円
② 妻(28歳) … 昨年度の年収は300万円
(子どもは長男6歳・長女3歳)
③ 頭金(自己資金)として貯蓄したお金300万円
《 マイホーム購入前の家計 》
① 毎月の家賃など … 約10万円
② 毎月の生活費を抜いたお金(自由なお金) … 約5万円
…このようなA家の家庭をモデルとします。近距離に住むご両親は、父親が63歳、母親が62歳です。父親は一度定年退職した後、昔の職場に嘱託社員として戻っており、仕事を持っています。
A家の御夫婦は長男・長女と子どもに恵まれていますが、もう一人子どもが欲しいと思っていて、将来的な妊娠や育児についても考慮討しなければなりません。
夫が借りる「単独債務」
A家のように、後々子どもが欲しいと考えている家庭ならば、後々妻が妊娠・出産によって休職になり、収入減or無収入になることまで考えなければなりません。
そうなると理想的な形は、夫ひとりが住宅ローンを借りる「単独債務」の形です。
ただ、昔は沖縄でも住宅ローンはこの単独債務が主流でしたが、近年では共働きをしている妻の他、親との連帯債務が増えつつあります。
今回は土地を購入してから家を建てる「注文住宅」のケースです。単独債務の場合、夫の収入のみで計算するので、どこかで妥協が必要でした。A家では希望のエリアから離れることで、土地代を低くしています。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆夫の単独債務 】
《 物件価格シミュレーション 》
① 物件価格 → 建築費1,900万円+土地代1,000万円=2,900万円
② 借入金 → 2,500万円
③ 諸費用 → 250万円(自己資金300万円より250万円移動)
④ 頭金 → 250万円(自己資金300万円-250万円=50万円、+親からの借金200万円)
⑤ 沖縄で選んだ住宅ローン → 某金融機関で金利1.80%、20年固定型
…このような物件になりました。那覇市都市部などでは2,900万円では難しく、南部の車で30分ほどで那覇市に行くエリアを中心に選ぶことで、土地は小さくコンパクトながら、ムリのない資金計画で沖縄でも住宅ローンを組むことができました。
現在、沖縄で住宅ローン契約、転居後の家計は下記のような状態です。今回は妻が働いていないことを想定したシミュレーションをしています。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆単独債務での返済 】
《 住宅資金の支出 》
① 月々の返済額 → 8万300円(20年固定)
② 固定資産税の月割 → 1万円
③ 修繕積立金(月々) → 1万円
《 マイホーム購入後の家計 》
① 毎月の住宅関係費 → 10万300円
② 毎月の自由なお金 → 2万円+妻の収入20万円
③ 住宅ローン控除 → プラス187万円
諸費用が250万円掛かったため、頭金として準備をしておいた300万円はそのほとんどが諸費用に充てられ、両親から頭金を借り入れています。
A家では両親から借金ができたために、利子のない自己資金の上乗せが出来ましたが、もしも借り入れができないケースでは、「諸費用ローン」などを利用したり、頭金0円からの融資の選択も多いです。
同じ物件で妻と連帯債務
夫婦どちらかの収入のみで計算する「単独債務」では、夫婦の収入を合算して計算する「連帯債務」よりも、借り入れ可能金額が低くなりますよね。
けれども、後々の妻の妊娠や出産を想定して、敢えて単独債務の範囲内で資金計画を立て、借り入れは夫婦の連帯債務の形を取ることがあります。
このケースのメリットは、後々妻が休職しても安定した返済計画が立てられる他、夫婦2人がそれぞれに住宅ローン控除を受けることができる点です。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆連帯債務での返済 】
《 マイホーム購入後の家計(連帯債務) 》
① 毎月の住宅費 → (変わらず)10万300円
② 毎月の自由なお金 → 2万円+妻の収入20万円
③ 住宅ローン控除 → 夫婦合算で214万円
住宅ローン控除は、所得から差し引くために同じ控除額でも1人と2人で差が出ます。詳しくは別記事「沖縄で住宅ローン☆夫婦で借りる「連帯債務」のメリット」をご参照ください。
夫婦合算してより良い物件に住む
前項のパターンでは、夫の収入のみを基本とした資金計画のまま、住宅ローン控除をより多く受ける対策として、夫婦で連帯債務を契約した例でした。
ただ夫婦の連帯債務では、住宅ローン控除対策も理由にありますが、それ以上に夫婦の収入合算による借り入れ可能金額の引き上げによるものが多いです。
そこでこの項では、A家の夫500万円と妻300万円の収入を合算(800万円)して借り入れ可能金額を上げ、もともと希望していたエリア(那覇市など)・より広い土地での注文住宅を決断したシミュレーションを見てみます。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆予算アップ 】
《 物件価格シミュレーション 》
① 物件価格 → 建築費2,000万円+土地代2,500万円=4,500万円
② 借入金 → 4,500万円
③ 諸費用 → 400万円(自己資金より200万円のみ諸費用に充て、残り200万円は諸費用ローンを利用しました。)
④ 頭金 → 100万円(自己資金300万円の内、200万円を諸費用に回しました)
⑤ 沖縄で選んだ住宅ローン → 某金融機関で変動金利1,500万円の借り入れ(妻)+金利固定型(全期間)3,000万円(夫)=4,500万円
「諸費用」とは不動産売買手数料や登記費用など、一連の契約に必要になる費用を指し、引っ越し資金なども借りることができる金融機関もある一方、諸費用まではローンを受け付けていない金融機関もあります。
【 沖縄で住宅ローンシミュレーション☆予算アップでの返済 】
《 住宅資金の支出 》
① 月々の返済額 → (夫側)10万円+(妻側)4万円=14万円
② 固定資産税の月割 → 1万円
③ 修繕積立金(月々) → 1万円
《 マイホーム購入後の家計(予算アップ) 》
① 毎月の住宅費 → 16万円
② 毎月の自由なお金 → 14万円
③ 住宅ローン控除 → 夫婦合算で214万円
…このような結果になりました。一見、借り入れ可能金額の大幅なアップで、より理想的なマイホームが手に入るうえ、返済にも無理がなく最も良い選択に見えますが、A家夫婦が「もう一人子どもが欲しい」と思っている点が不安要素です。
夫ひとりでも返済ができる「単独債務」による返済計画であれば、妻が後々妊娠・出産、育児により休職をして無収入になっても、夫ひとりで返済ができます。
けれども夫婦合算による資金計画を立ててしまうと、確かに妻が安定収入がある時点では借り入れができますが、後々妊娠・出産・育児の段階になった時に、簡単にやめる選択ができません。
いかがでしたでしょうか、今日は沖縄に多い住宅ローンの組み方を想定して、いくつかのパターンでシミュレーションを起こしてみました。
早くに出産、育児を終えて、すでに妻が休職する必要のない家庭であれば、夫婦合算を利用した資金計画は有効です。
けれども、今後まだ子どもを妊娠・出産する予定があれば、基本的に夫ひとりの収入で返済ができる資金計画が安全ではないでしょうか。
それでも、せっかく購入するのなら理想のマイホームを手に入れたいですよね。ただ、妊娠出産育児だけではなく、後々は子どもの教育資金や、二人の老後資金まで考慮しなければなりません。
資金計画時点でファイナンシャルプランナーなどに相談し、家族のライフプランを立てたうえで、「絶対予算」を決めて、沖縄で適切な住宅ローンの組み方を夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
住宅ローンシミュレーション
・夫年収500万円+妻年収300万円
・単独債務では妻の収入が貯蓄(自由)
・抑えた資金で連帯債務=住宅ローン控除対策
・夫婦合算で予算アップ
・夫婦合算すると妻の休職で赤字転落も
・諸費用ローンを利用することもできる