相続による名義変更は絶対必要!必要書類や費用、手続き5つの手順

2022/5/21

相続による名義変更は絶対必要!必要書類や費用、手続き5つの手順
突然、不動産や車の持ち主が亡くなったときは、相続する必要があります。突然の相続発生で名義変更(相続登記)はどのように進めたらいいか…、戸惑う方も多いですよね。

この場合相続権をそのまま放置すると、思わぬ出費がかかってしまうことがあるので注意が必要です。

そこで今回は、相続した不動産や車の名義変更、5つの手順を解説します。この記事を読んで、参考までに「相続の流れ・必要な物」などを準備して取り組んでいきましょう。
 

相続による名義変更は絶対必要!
必要書類や費用、手続き5つの手順

 

 

突然の相続による名義変更は?

突然の相続による名義変更は?
家族の誰かが亡くなった後、不動産や車を乗り続ける事や住むことは可能です。ただこの場合、なかには「相続が発生しても、名義変更を行う必要がないのでは?」との声もあります。

しかし相続が発生したら名義変更を速やかに行わないと、後々トラブルになるケースがあるので注意しましょう。
 

【 相続の名義変更をしないとマズイ理由 】

● 現在、相続による名義変更は義務化されているわけではありません。ですが今後は、名義変更は義務化される恐れがあります。

→ というのも、相続による名義変更をしないことで、自分以外の親戚などの相続人がいる場合、家や車を一部売却されるなど、差し押さえが発生する可能性があるからです。

 

また相続発生後に名義変更をしない場合、家や車などの担保権を設定する事が出来ず、「すぐに売却したい!」と思っても売ることができません。

さらに時間が経つに連れて、後から相続人がゾロゾロ現れてくるので、権利関係が複雑になり相続が困難になる可能性があります。

このような点から、相続発生後の名義変更は早めに行ってしまうことがポイントになるでしょう。

万が一の事態を避けるためにも、相続人が現れる前に名義変更(不動産だけではなく車も)、面倒でも手続きは取っておくことをおすすめします。
 

相続登記の期限はあるの?

相続による名義変更(相続登記)を行う場合、現時点(2022年6月時点)では期限がありません。ですから、放置したとしても罰則はありませんので、この点は安心してください。

ただ、名義人である被相続人が亡くなったまま、相続を放置するのは好ましくないでしょう。法的に罰則はありませんが、できれば期限の有無に関わらず、出来るだけ早く対処することが先決です。
 

【 相続による名義変更☆義務化された場合 】

● 今後、相続による名義変更が義務化される事になった場合、罰則を受ける可能性があるので、放置したままであれば意識して過ごす必要があります。

→ 相続による不動産の名義変更は司法書士や行政書士の方々へ依頼するケースも多いので、「費用がかかるから今は放置しよう」と避けていると、返って余計な出費が増えることになりかねません。

 

今後は相続による不動産の名義変更(相続登記)について、義務化される可能性も高いので、日々注意をして見守るよりは、相続が発生した時点で早急に対処してしまうと良いでしょう。
 

相続登記にかかる時間、名義変更までの流れ

相続登記にかかる時間、名義変更までの流れ
不動産相続の名義変更に必要な書類を揃えて法務局に申請してから、名義変更が完了するまで約2〜3週間とされています。
 

【 相続による名義変更☆戸籍謄本 】

● また、相続により名義変更を申請する名義人は「戸籍謄本」が必要です。過去に引っ越しされていて遠方に住んでいる方は名義人の本籍地まで出向き、書類を揃えなくてはいけません。

→ 一度でも本籍を移していれば、全ての本籍地の戸籍謄本を発行する必要があるので注意しましょう。

 

相続登記の名義変更を完了するまでは2〜3週間程かかるとお伝えしましたが、複数の相続人がいる場合は、遺産の分割範囲などについて協議する必要ががあります。全ての手続きがスムーズに進んだとしても、最低でも1ヶ月ほどかかると想定すると良いでしょう。
 

相続による不動産の名義変更までの流れ

相続による不動産の名義変更(相続登記)を完了するまでには5つのステップあります。相続人の調査から法務局までの申請の流れを具体的に解説しますので、ご参照ください。
 

【 相続による名義変更☆5つのステップ 】

(1)登記事項証明書を取得
(2)相続人の調査
(3)必要書類を集める
(4)必要書類を作る
(5)法務局へ申請する

 

金銭的に余裕があれば、相続による名義変更だけではなく相続手続き全般に関して、司法書士や行政書士などの専門家に依頼する方も多いです。けれども相続による名義変更(相続登記)であれば、少し複雑ながら丁寧にこなすことで、難なく進めることもできるでしょう。

それでは、特記事項証明書の取得~法務局への申請まで、相続による名義変更(相続登記)が完成する、上記5つのステップを解説します。
 

登記事項証明書を取得

相続発生後に名義変更を行う第一歩、「登記事項証明書」とは、登録記録を証明する書類の1つです。
 

【 相続による名義変更☆登記事項証明書 】

● 不動産の相続による名義変更では、(1)所有権が本人であることを証明することや、(2)担保権の有無を確認できます。

→ しかし必須書類ではないものの、準備しておくだけでも何らかのトラブルを避ける事ができるので、相続の手続きをしたら、すぐに取得することをおすすめします。

 

もし事情があり早急に準備できない際は、事前に登録記録の内容を確認して把握した方が良いでしょう。
 

相続人の調査

次に相続発生後に名義変更(相続登記)を進めるステップは「相続人の調査」です。相続人の調査では、戸籍謄本を調べ相続の対象になる人を見つけなければなりません。
 

【 相続による名義変更☆相続人の調査 】

● ほとんどの場合は、相続権は続柄で決まります。

→ だからこそ、関わりがない親戚・縁を切っている兄弟・名義人に隠し子がいた場合など、戸籍上全く関係してこない人も、相続人として現れるケースも少なくはないでしょう。

 

被相続人(故人)の人生(出生→ご臨終)まで、全ての戸籍を入手して判断する必要があります。全ての戸籍から法的に相続人として認められている「法定相続人」を決定します。
 

必要書類を集める

相続発生後に名義変更(相続登記)を行う際、登記事項証明書を発行し、相続人の調査が終わりましたら、役所などで必要な書類を発行してもらいましょう。
 

【 相続による名義変更☆必要書類 】

● 必要な書類は以下の6つです。
(1)被相続人の住民票の除票か戸籍の附表
(2)被相続人の戸籍か除籍謄本
(3)相続する方の住民票と認印を含む印鑑
(4)相続人全員の戸籍謄本
(5)申請を行う不動産の固定資産評価証明書

…以上になります。

 

また、遺言書の有無によって提出する書類が変わってくる点にも注意をしてください。相続による名義変更を進めるケースでは、よりスムーズに申請するためにも、事前に確認を進めておくといいでしょう。
 

必要書類を作る

先程の書類を収集し終わったら、次に相続による名義変更(相続登記)のために提出書類を作ります。
 

【 相続による名義変更☆必要書類を作る 】

● 遺言書がない場合、法定相続に基づかない相続を行う場合は、遺産分割協議書が必要になり、相続人の実印全てを押さなければなりません。

 

法務局へ申請する

上記の全ての必要な準備や書類が揃ったら、いよいよ相続による名義変更(相続登記)の申請を行います。
 

【 相続による名義変更☆所轄の法務局 】

● 相続による名義変更(相続登記)の申請は、不動産のある地域を管轄する法務局にて、誤って違う場所を申請しないように注意をしてください。

 

相続による名義変更(相続登記)にかかる費用

相続による名義変更(相続登記)にかかる費用
相続による名義変更(相続登記)の費用は、各自治体によって異なるでしょう。そこで今回は、ひとつの参考例として、東京都の手数料をお伝えします。
 

【 相続による名義変更(相続登記)☆必要書類 】

(1) 事項証明書 … 書面請求600円、オンライン請求(郵送)500円、オンライン請求(窓口受取)480円

(2) 住民票・住民票除票 … 1通300円
(3) 戸籍謄本 … 1通450円
(4) 除籍謄本 … 1通750円
(5) 印鑑登録証明書 … 1通300円
(6) 固定資産評価証明 … 1件目400円(2件目以降100円)
※ 固定資産課税台帳は資産の種類ごとに300円

(7) 登録免許税 … 不動産の評価額の1,000分の4
(8) その他 … 交通費や郵送費などの諸経費

 

少し面倒にも見えますが、相続の名義変更(相続登記)に必要な書類のほとんどが、自治体で発行されるものなので、スムーズに進めば一日で終了するご夫婦も多いです。
 
 

いかがでしたでしょうか、今回は不動産や車の相続が発生した場合、名義変更(相続登記)の必要性手続き、必要な書類について詳しくお伝えしました。

今までは不動産や車の相続が発生した後も、名義変更を放置状態になっている家はありましたが、後々の義務化にも対応できるよう、また相続登記の遅延によるトラブルを回避するためにも、早急に済ませてしまうと楽でしょう。

相続が発生してすぐに名義変更(相続登記)を済ませてしまうことで、必要な書類も事前に準備することで、よりスムーズに進みます。

家族や親族が亡くなり相続関係でいざこざがあると、気分が落ち着かないとは思いますが、事前に確認し準備することでトラブルを回避できる可能性は充分です。
 

 
まとめ

相続登記の手続きや必要書類について

●相続登記5つのステップ
(1)登記事項証明書を取得
(2)相続人の調査
(3)必要書類を集める
(4)必要書類を作る
(5)法務局へ申請する

● 必要書類
(1)被相続人の住民票の除票か戸籍の附表
(2)被相続人の戸籍か除籍謄本
(3)相続する方の住民票と認印を含む印鑑
(4)相続人全員の戸籍謄本
(5)申請を行う不動産の固定資産評価証明書

…などなど。

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