沖縄での不動産売却☆土地権利書を紛失した時の対処法
2020/10/9
沖縄で不動産を売却しようとする際に、一番起こりやすいトラブルが書類の紛失です。不動産関係の書類はまとめて一か所に保管していることが多いのではないでしょうか。
だからこそ、使用するときに書類一式が揃っていると思っていたのに、一部の書類がなかったなどということが良く起こります。特に沖縄で不動産売却を進める際、売り主からよく受ける相談に多い紛失事例が、「土地権利書」です。
今回は、沖縄で不動産売却の場面を想定して、土地の権利書を紛失してしまった時に、どのように対処すればよいのかをまとめていきます。
沖縄での不動産売却☆
土地権利書を紛失した時の対処法
土地の権利書「登記済証」とは
土地の権利書は「登記済証」との別名もある通り、不動産登記時に発行されていた重要書類でした。
けれども平成16年にこの登記済証の制度が終了したために、現在紛失をしてしまっても、新しく発行されてることはありません。この点が、現在沖縄の不動産売却において、土地の権利書を紛失してしまった売り主が戸惑う原因です。
【 沖縄での不動産売却☆土地の権利書発行の終了 】
★ この土地の権利書(登記済証)は、平成16年時点ですでに制度自体が終了し、発行されなくなりました。
→ 変わって平成17年3月から「登記識別情報」による管理体制へと変わっています。「登記識別情報」では、証明書ではなくマイナンバーのように12桁のナンバーが割り当てられるようになりました。
ですから平静17年3月以降の不動産に関しては、この12桁の登記識別情報を把握しておくことで、本人証明ができます。
【 沖縄で不動産売却☆登記識別情報 】
★ 登記識別情報の場合、「登記識別情報通知」が届きます。登記済証とは違い一枚の書類のみの通知書で、その重要部分(登記識別情報となる英数字部分)が封で閉じられた体裁です。
→ ですので、むやみに開封すると第三者に見られてしまう危険性も発生します。そのため基本的には登記識別情報が必要になった時のみ、封を開く対策を取るケースが多くなります。
けれども平成17年3月以前の不動産に関しては土地の権利書による管理が主ですから、この証明書があるとスムーズです。沖縄で不動産売却の手続きを行う時には、この土地の権利書(登記済証)により、本人提示をする訳です。
では、平成17年3月以前の物件で、土地の権利書(登記済証)を紛失してしまい、登記識別情報もないまま、土地の権利書もなく再発行も叶わないとなれば、どのような対処をすれば良いでしょうか。
土地の権利書がないとわかったまず実印の確認を
まずは沖縄で不動産の売却活動を始める時、一連の書類を探しながら土地の権利書がないと分かったら、まずは実印と印鑑証明書(発行が3か月以内に限る)がしっかりと自分の手元にあるかどうかを確認してください。
【 沖縄での不動産売却☆土地の権利書 】
★ …というのも、土地の権利書だけでは悪用することはほぼできません。実印と印鑑証明とセットになって初めて登記名義変更ができるようになるためです。
→ まずは土地の権利書がないとわかった時点で、実印と印鑑証明書を確認し、不動産登記事項証明書を取得して登記事項の変更がされていないかを確認をすることが先決です。
ですから、沖縄で不動産の売却を始める段階になって、土地の権利書がないことに気付いたとしても、だからと言って所有権まで失うということではありませんので、どうぞ安心してください。
【 沖縄での不動産売却☆再発行が不可 】
★ しかし、土地の権利書を紛失した場合に焦る方々が多いのは、再発行ができない書類だからです。
ですので現状で手元にあることが確認できているご家庭では、注意をして管理をしてください。
対処法①事前通知制度を使う
事前通知制度とは権利書を紛失したことによって所有権を証明できない、ということを法務局に認めてもらった上で、登記内容に変更があった場合には、本人に対して間違いないかという確認をする制度です。
【 沖縄での不動産売却☆事前通知制度 】
★ 登記申請時に法務局から、本人宛に事前通知書が送られてきますので、2週間以内に返信することで、沖縄での不動産売却を進める際、売買による登記申請が間違いないということを証明します。
→ しかしこの制度は、登記申請から完了までに時間がかかってしまうことが問題です。
また、沖縄に限らず不動産売却時には、移転登記と同時に代金支払い決済するのが通常ですが、事前通知制度ではそれができません。そのため、沖縄で不動産の売買契約書も専用のものが使用されます。
土地の権利書を紛失した場合の対処法としては、このような事前通知制度もひとつの方法としてありますが、不動産会社や買主にとって負担がかかってしまうことから、実際には使用されるケースは稀です。
対処法②専門職による本人確認情報提供制度を使う
次に土地の権利書を紛失した場合の、沖縄での不動産売却時の対処法としては、司法書士や土地家屋調査士といった資格代理者に、本人確認情報を提出してもらうという方法もあります。
【 沖縄での不動産売却☆本人確認情報提供制度 】
★ 専門職である「資格代理人」が本人確認書類を確認し、本人確認情報書類を作成して登記所へ提出する対処法です。
→ そうすることによって前述の事前通知制度が省略され、登記手続きがスムーズに進むようになります。
沖縄で不動産を売却する時には、依頼費用は掛かりますが、このように資格代理人を立てる方法が便利です。専門職ですので、ほぼ全ての作業を資格代理者が行ってくれるため、難しい作業もなく楽に手続きを進めることができます。
専門職へ今回のような資格代理人をお願いする場合には、5万円~10万円ほどの費用が相場です。それなりのコストが掛かってしまいますが、ここは理解して進めてしまうとスムーズではないでしょうか。
対処法③公証人による本人確認情報制度を使う
この他、沖縄で不動産を売却する場合には、公証役場にて公証人に立ち会ってもらって手続きを行う方法もあり、その委任状が土地の権利書として公的に認められます。
【 沖縄での不動産売却☆公証役場で手続き 】
★ 公証役場で公証人立ち合いのもと、以上の手続きを行う時に必要なものは、印鑑・印鑑証明書・委任状の三種類です。
→ 前述の司法書士等の専門家に依頼して本人確認をするよりも、手数料が安くなる点がメリットです。
※ 沖縄で不動産売却手続きを進める際、あまりお金をかけたくない人にとってはおすすめの方法と言えるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で不動産の売却活動において、土地の権利書を紛失してしまった状態で、売買を行うための対処法をまとめました。
中古物件の売買で意外に多いケースが、この土地の権利書の紛失です。いざという場面で土地の権利書がないと気づいてしまっても、きちんと対処方法がありますので安心してください。
不明なことがあれば、仲介不動産会社でもサポートをしてもらえますし、登記所へ連絡すれば丁寧に教えてもらえます。
一度ご自身の土地の権利書がしっかりと保管されているか確認してみてはいかがでしょうか。
★沖縄で不動産を売却する時の手続きに関しては、別記事「沖縄で不動産査定☆引き渡しで行う「決済」の流れと基本」でもお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。
まとめ
土地の権利書を紛失しても売買を行う方法
・まずは悪用を防ぐための行動を
・事前通知制度を利用する
・本人確認情報提供制度を利用する
・公証人による本人確認情報制度を利用する