【沖縄の家購入】大きさが同じなのに坪単価が違うのはなぜ?
2021/7/25
沖縄で家を建てる際、まず資金計画から始まりますよね。最初は多くの物件を見ながら、住みたいエリアの価格相場を見て行くことから始める人々が多いのではないでしょうか。
住みたいエリアの沖縄の家を数々見て行くと、近いエリアで地価も同じ、見た目のグレードや大きさも同じように見えるのに、なぜか坪単価に大きな差があるような物件も見受けます。
同じようなグレードと大きさの沖縄の家であれば、もちろん安い家を選びたいところですが、「どうしてこんなに坪単価に違いがあるの?」と不安になる人も多いでしょう。
そこで今回は、沖縄の家を購入する際、同じ地価で同じようなグレード・大きさの2つの家の坪単価に大きな差がある場合、考えられる要素をいくつかお伝えします。どうぞ参考にしてください。
【沖縄の家購入】大きさが同じなのに
坪単価が違うのはなぜ?
「本体価格」を決める要素
そもそも坪単価は「本体価格÷坪数(1坪3.3m)」で出す数字ですが、まずこの坪単価自体も業者によって計算ルールが違う場合があります。
この坪数を延べ床面積(室内)の坪数で算出する業者と、施工面積(室内+室外の施工面積)で出す業者があり、面積が広くなる分、当然ながら施工面積で本体価格を割る後者の方が、坪単価が安くなる計算です。
(坪単価の出し方の違いについては、別記事「【沖縄で家を建てる】「坪単価×延床面積」が総コストは嘘?」で詳しくお伝えしていますので、コチラをご参照ください。)
この事を前提としたうえで、この坪単価を割り出す「本体価格」自体も、さまざまな要素が影響します。
【 沖縄の家購入☆本体価格を決める要素 】
(1) 沖縄の家の間取りプラン … 同じ箱でも、細かく部屋が分かれた間取りであれば、それだけ建築資材が掛かりますし、シンプルな広いリビングを中心とした間取りであれば、それだけ壁などの資材が掛かりません。
(2) 設備や資材 … 設備や資材のグレードは本体価格に大きく影響します。最新設備で使用する資材も効果なものであれば、同じ大きさの家でもコストが割高です。
(3) 外観の違い … キューブ型のようなシンプルなデザインであればコストも割安になりますが、クラシックスタイルでは複雑になり、それだけ人件費や資材コストが掛かるなどから、本体価格も割高になります。
(4) 構造や工法の違い … 沖縄の家では、木造とRC(鉄筋コンクリート)造が人気ですが、RC(鉄筋コンクリート)造の方が割高です。
物件広告を見て比較検討する時には、上記の要素を細かくチェックしながら比較検討することで、より正確に価格相場を見極めることができます。
ローコスト住宅の仕組み
最近の沖縄の家では、本体価格が1,000万円台から成り立つ「ローコスト住宅」も注目されていますよね。このローコスト住宅がなぜ、本体価格を割安で抑えることができているのかと言えば、外観デザインがシンプルだからです。
他にも細かな部分でローコスト要素がありますが、ごくシンプル・フラットな沖縄の家が増え始めたことからも、ローコスト住宅のシンプルさが分かるのではないでしょうか。
【 沖縄の家購入☆外観デザインの違い 】
★ 同じ延べ床面積の沖縄の家で坪単価が違う場合…、
(1) 凹凸のないシンプルな外観デザインでは、その分人件費も資材コストも掛からず、自ずと坪単価が安くなります。
(2) 使用する資材・設備のグレードが高くなると本体価格も高くなり、必然的に坪単価も割高です。
同じ延べ床面積の場合、平屋か2階建て・3階建てかによっても変わってきます。やはり平屋よりも階段など資材と人件費が掛かる2階建て・3階建ての方が坪単価は高くなりますが、この場合、地価まで考慮して比較検討しなければなりません。
地価が安いエリアであれば平屋の方が割安ですが、同じ延べ床面積で考える場合、地価が高ければ2階建て・3階建てにして本体工事費を高くしても、地価を抑えた方がコストもコンパクトです。
【 沖縄の家購入☆本体価格の違い 】
★ おなじ延べ床面積で資材や設備のグレードが同じ2つの沖縄の家で、シンプルな凹凸のないタイプと、複雑な凹凸のあるタイプとで比較検討します。
(1) シンプルな凹凸のない沖縄の家
→ 本体価格2,800万円・40坪でしたので、坪単価は2,800万円÷40坪=70万円、坪単価70万円でした。
(2) 複雑な凹凸のある沖縄の家
→ 本体価格3,200万円・40坪でしたので、坪単価は3,200万円÷40坪=80万円、坪単価80万円でした。
使用する資材や人件費が増えて本体価格が高くなった場合、「本体価格÷坪数」で算出される坪単価は必然的に高くなります。
構造による違い
また、同じ延べ床面積で同じグレードの沖縄の家を比較検討すると、構造によっても坪単価に差が出ます。
建て売り住宅の場合は例外もありますが、基本としてRC構造(コンクリート造)は木造住宅よりも割高です。
【 沖縄の家購入☆構造による坪単価の違い 】
★ 注文住宅でRC構造(コンクリート造)を建てる場合、コンクリートを流し込む型を作らなければならないため、その分工程が掛かり建築費も木造住宅よりも割高です。
→ 注文住宅でよりオリジナリティーの高い沖縄の家を目指すのであれば、木造住宅の方が進めやすいです。
木造住宅・RC構造ともにさらに構造が分かれるなかで、それぞれにメリットデメリットがあります。
将来的な資金計画を建てる上で、後々リフォームなどを予定しているのであれば、木造住宅の方が融通が利くため、最終的にも割安になる傾向が高いです。
床面積が小さいと坪単価は高くなる
一方で、床面積が小さくコンパクトな沖縄の家は割安になるので、「坪単価も安い」イメージを持つ人々も多いのですが、床面積が小さいほど坪単価が高くなります。
確かに延べ床面積が小さくなればなるだけ、使用する資材コストも掛かりませんし、人件費も削減されますから、沖縄で家を建てる総コストとしては安くなる傾向です。
ではどうして、延べ床面積が小さくなると坪単価が高くなる傾向にあるのでしょうか。
【 沖縄の家購入☆床面積と坪単価 】
★ 床面積の小さいコンパクトな沖縄の家でも、大きな家でも、必ずキッチンやバス・トイレなどの基本的な設備は入ります。
→ 入る設備が同じ仕様のものであれば、大きな家でも小さな沖縄の家でも価格は変わりません。さらには諸経費や人件費などは家の大小に関係ありませんから、その分坪単価が高くなるからです。
このようなことから坪単価で沖縄の家を比較検討するのであれば、同じ床面積・グレードで比べてください。
広告の坪単価から分かる事柄
ここまで読み進めていくと「そうなると、広告の坪単価は何も参考にならない!」と感じる人もいるのではないでしょうか。
確かに沖縄で注文住宅の家を建てたいとして広告を参考にしても、掲載している坪単価から正確な数字は出ません。ただ、予算立ての参考にはなります。
【 沖縄の家購入☆広告の坪単価から見えるもの 】
★ 広告の坪単価を参考にする場合、掲載している沖縄の家をベースとして、自分達の建てたい家との比較検討をすることで、大まかに「この沖縄の家よりも高くなるか、安くなるか」を見比べることができます。
広告に掲載されている沖縄の家をベースにして、「設備をグレードアップしたい」「外観はもっとシンプルでいい」など、予算を見ながらプラスマイナスして、大まかな目安にする方法や有効です。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で家を建てようとすると、広告や雑誌など、あらゆる場面で目にする「坪単価」についてお伝えしました。
特に沖縄で家を建てる最初の段階で多く聞こえる疑問、「大きさもグレードも同じなのに、坪単価に差があるのはなぜ?」について、詳しく解説しています。
本体価格は一見すると同じような2件の沖縄の家でも、構造や設備のグレード、外観デザインなど、さまざまな要素が異なることが多く、本体価格に差が出ると考えてください。
沖縄の家づくりの最初の一歩となる資金計画については別記事「沖縄注文住宅を建てる予算建て☆3つの側面からみる目安」でお伝えしています。
ここで決めた予算内で理想の沖縄の家を建てるためのポイントとしては、「沖縄注文住宅の資金計画☆予算オーバーにならないポイント」などでもお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。
まとめ
坪単価を決める要素とは
・そもそも坪単価の出し方が違う可能性もある
・本体価格の要素は外観・間取り・設備・構造
・凹凸のある複雑な家は坪単価が高い傾向
・木造はRC構造よりも坪単価が安い傾向
・床面積が小さくなると坪単価が割高になる
・広告の坪単価は掲載物件をベースに目安を見る