【沖縄の終活】相続人になる人はどこまで?民法による範囲と優先順位

2022/3/25

【沖縄の終活】法定相続人になる人はどこまで?民法による範囲と優先順位
沖縄の終活では、相続対策が主軸になる方も多いですよね。沖縄では相続税の節税はもちろんのこと、トラブルなく順当に身内へ財産が届くよう、生前から配慮をする方を多く見受けます。

民法で定められた故人の財産を相続できる範囲内にいる、権利ある人は「相続人」「法定相続人」と呼ばれますが、血縁関係だからと言って、全ての沖縄の親族が相続人に当たる訳ではありません。

故人の状況によって相続人は優先順位が民法で定められていますので、沖縄の終活では、まず相続人と優先順位を理解しておくと、身内間のトラブルも少ないでしょう。

今回は、民法で定められた、沖縄の終活で理解したい相続人の範囲や優先順位について、注意点やポイントとともに詳しく解説していきます。
 

【沖縄の終活】相続人になる人はどこまで?
民法による範囲と優先順位

 

 

配偶者や子どもは常に相続の権利がある

配偶者や子どもは常に相続の権利がある
沖縄では相続人のほとんどが配偶者や子どもですよね。配偶者や子どもは、常に相続の権利がある、法定相続人です。

特に配偶者は遺産の半分を相続できるうえ、被相続人亡き後も二人の住まいに引き続き住み続けるよう、相続税も優遇されています。

続いて沖縄でも多い相続人は子どもですが、こちらも常に相続の権利があると考えてください。配偶者と子ども2人が相続人だった場合、法的には配偶者が遺産の半分を、残り半分を子ども2人で平等に分割する相続が一般的です。

【 沖縄の終活。相続人が配偶者・子ども 】

● 最も優先順位が高く、沖縄でも一般的な相続人が配偶者と子どもです。特に子どもは、血縁関係のある実子のみならず、養子婚姻関係にない相手の子どもでも、状況によって相続人に数えられることがあるでしょう。

(1) 配偶者 … 婚姻関係にある配偶者は、沖縄でも常に最優先の相続人です。ただ、いわゆる「内縁関係」と呼ばれるような同居生活においては、その範囲にありません

※ 反対に別居をしていても紙上で「婚姻届」が出されていることが前提です。ですから一度婚姻関係にあっても、離婚をしていては沖縄でも相続人ではなくなります。

(2) 子ども … 子どもの場合、実子でも養子でも、配偶者の次に優先順位の高い相続人です。また婚姻関係にない相手が産んだ子どもでも、認知をしていれば相続人に数えられます。

※ ですから例えば夫婦が離婚して、子どもが2人いた場合、離婚した元配偶者には相続人としての権利はありませんが、子ども2人が相続人になると考えてください。

 

少しここでお伝えしたい事柄として、沖縄では相続税対策のために、祖父母が孫を養子として迎え入れるケースがあります。沖縄に多いこの相続税対策は、孫の相続を2回から1回にすることで、相続税を軽減する考え方です。

【 沖縄の終活。相続人のために孫を養子に? 】

● ただし、確かに孫の立場から見ると祖父母からの相続が1回になり、相続税対策の一環となるものの、一方でデメリットも考慮しなくてはなりません。

<孫を養子にするメリット>

(1) 相続税の節税対策 … 祖父母から子ども(1回目)、子どもから孫(2回目)で2回の支払いとなる相続税を、祖父母から養子(孫)の1回で済ませます。

(2) 家名が後世まで残る … 苗字の違う孫を祖父母の養子にすることで、祖父母亡き後にも家名が残す目的も多いです。

<孫を養子にするデメリット>

(1) 相続税額が2割加算になる … 相続税を2回から1回にして節税をした金額と、相続税額が2割加算になる金額と、プラスマイナスを計算して判断します。

(2) 法定相続人が増える(トラブルの原因になり得る) … 孫を養子にすることで、他の法定相続人にとっては人数が増え、一人頭の相続財産が分割される(少なくなる)ため、遺産分割協議においてトラブルの原因になり兼ねません。

 

沖縄では孫を養子にして相続人にする対策は特に資産家に多いでしょう。

これは、孫を養子にするデメリットとして挙げた「相続税額が2割加算になる」状況を加味しても、相続税を2回支払うよりは節税対策になるためです。(ただし、沖縄での相続財産によってどちらが節税効果があるかは異なります。)
 

配偶者や子どもがいない場合の相続人

配偶者や子どもがいない場合の相続人
配偶者や子どもがいない故人の場合、沖縄では孫・両親が財産を相続するケースが多いでしょう。沖縄で「孫」が相続人になるケースは、子どもが故人より先に亡くなっている場合に限ります。

そしてその次に優先順位が高くなる沖縄の相続人が、故人の両親です。

【 沖縄の終活。相続人が孫や両親の場合 】

(1) 孫 … 優先順位としては配偶者と子どもですが、沖縄で故人(被相続人)に配偶者も子どももいなかった場合、特に子どもが先立っている時に、孫が相続人になります。

※ 同じように故人に配偶者がおらず、子どもや孫が先立っているならば、ひ孫が相続人になる順番です。

(2) 両親 … 続いて、沖縄で故人(被相続人)に配偶者がおらず、子どもも孫(ひ孫)もいなかった場合、親が財産を相続します。

※ 同じように故人に配偶者や子ども・ひ孫がおらず、また両親も先立っていた場合に祖父母がいるならば、財産の相続は祖父母へ回るでしょう。

 

沖縄では常に相続の権利を持つ配偶者に続く、子ども、続いて優先順位の高い孫・ひ孫までの「直系卑属」を優先順位を表した言葉として、「第一順位」などとも言います。
相続人
ですから、沖縄で故人(被相続人)に配偶者や子ども・孫・ひ孫がいない場合に相続人となる、両親や祖父母の「直系尊属」は「第二順位」となるでしょう。
 

兄弟姉妹や姪甥が相続するケース

兄弟姉妹や姪甥が相続するケース
沖縄で兄弟姉妹が相続人になるケースは、配偶者や子ども・ひ孫(以下まで)の「直系卑属」、両親や祖父母の「直系尊属」、どちらもこの世に存命していない場合です。

【 沖縄の終活。相続人が兄弟姉妹の場合 】

● この兄弟姉妹やその子ども(甥・姪)は、故人(被相続人)からの関係性としては「傍系血族」と言われ、優先順位としては「第三順位」となるでしょう。

 

では、沖縄の終活で相続人に血族ではない人物を指名したい場合は、どのように手続きを進めると良いのでしょうか。例えば、「介護などで大変お世話になった人などへ、財産の一部を感謝の気持ちとして渡したい…」などの相談もあります。

【 沖縄の終活。相続人を指名したい場合 】

● 生前にお世話になった人、内縁関係(愛人など)、認知していない子ども、などなど、血縁関係にない人へ財産の一部を相続して欲しい場合、遺言書の作成により遺志を示すことが可能です。

→ 公的に認められた遺言書を作成することで、遺言書を基準にした相続財産分割ができるでしょう。

 

…ただし民法により「法定相続分」と呼ばれる、相続人が一定の財産を相続する権利がありますので、この基準をあまりにも無視した遺言書を作成すると、遺産分割協議で大きなトラブルにも発展し兼ねません。

そのため、沖縄では他の相続人への配慮もした上で、遺言書を作成することをおすすめします。
 
 
いかがでしたでしょうか、今回は事前に沖縄の終活で理解したい、相続人の優先順位や分割割合についてお伝えしました。

最後に「法定相続分」についてお伝えしましたが、法定相続分は絶対的な法律ではありません。ひとつの基準として設けられたものです。そのため沖縄で相続人同士が納得しているのであれば、自由に分割することはできます。

例えば沖縄では相続人である子ども同士が合意の元、配偶者が全ての財産を相続するケースは頻繁にあるでしょう。

沖縄で終活を進めるなら、相続人となり得る配偶者や子ども達まで集めて、後々のトラブルがないよう、生前に話し合っておく対策も、良いのかもしれません。
 

 
まとめ

法定相続人になる優先順位

(1)配偶者は常に相続できる

●第一順位(直系卑属)
(2)子どもは常に相続できる
(3)孫
(4)ひ孫

●第二順位(直系尊属)
(5)両親
(6)祖父母

●第三順位(傍系血族)
(7)兄弟姉妹
(8)甥・姪

●遺言書により遺産の一部を渡すことも可能

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