沖縄で不動産査定☆引き渡しで行う「決済」の流れと基本
2020/8/25
沖縄での不動産売却では、まず査定依頼から始まります。買い手が決まってしまえば御の字ですが、売買契約(手付金の支払い)から、残金決済・引き渡しまでの流れを把握していないと、漠然としていて不安にもなりますよね。
売買契約を結んだ後は早いです。あっと言う間に決済当日になりますので、売りに出すと決めた時期から、家の引き渡しや決済までの流れを把握しておくと安心です。
今回は、沖縄で不動産査定を依頼した後、売買契約を結んだ後の最終的な決済・家の引き渡し日の、一連の流れをお伝えします。どうぞ売りに出した時点から確認をし、流れを把握するための参考にしてください。
沖縄で不動産査定☆
引き渡しで行う「決済」の流れと基本
銀行に集まって決済!
売買契約を交わしたら、売り主側は仲介不動産業者とともに住宅ローン審査(検査・承諾)を確認した後、特約や契約解除の条件や期限とともに、残金決済のスケジュールを確認します。
ここで売り主は抵当権抹消の手続きを経て、引っ越しを進めなければなりません。残金決済当日は家の引き渡し日でもあるので、この日までに引っ越しを済ませてください。
沖縄では仲介不動産業者で決済をすると考える人もいますが、基本的に決済を行う場所は銀行です。
【 沖縄で不動産査定☆決済の場所と人 】
★ 当日は、指定された銀行に以下の人々が集まり、決済を行います。
・ 売り主
・ 買い主
・ (必要があれば)買い主の保証人
・ 仲介不動産業者の担当者
・ 司法書士
→ 残金決済を終えた後所有権を移転し、家の引き渡しです。
スムーズな明け渡しができるよう、売り主は早い段階から引っ越しの準備を始めなければなりません。
引っ越し業者も繁忙期(年度末~年度始め・年末年始など)は、こちらの希望通りに引っ越しが進むとも限りませんので、早い段階で引っ越し業者に連絡をしておくことをおすすめします。
決済手続きの必要書類
必要書類に不備があると、決済が伸びてしまいます。
特に売り主は売却対象の不動産に関する書類(登記済権利証・登記識別情報などの権利証)は、決済手続きに必須ですので、売りに出した時から確認して保管しておくと安心です。
【 沖縄で不動産査定☆決済日に準備する必要書類 】
《 決済のための必要書類 》
・対象不動産の登記済権利証・登記識別情報(権利証)
・実印
・印鑑証明書(※)
《 司法書士による本人確認用書類 》
・運転免許証や証明写真付きのマイナンバーカードなど、顔が分かる身分証明書
《 登記簿と現住所が違う場合 》
・住民票
・戸籍謄本
また、決済手続きに必要不可欠な実印ですが、しばしば印鑑証明書が違う事態が見受けられます。
この際、実印と印鑑証明書は必須ですので、取りに戻るか手続きの延期…、もしくは持参した実印で、急ぎ印鑑証明書を発行するケースもありました。
売り主・買い主の他、多くの関係者が集まって手続きを行いますので、待ち時間を延ばさないよう、必要書類には入念な確認が求められます。
(※)印鑑証明書は決済手続きの直近3カ月以内に発行されたものにしてください。
決済手続きの流れ
決済手続きの当日、指定された銀行に訪れると個室に通されるケースがほとんどです。個室へ通された後、関係者が一同に集まったら自己紹介をして、決済手続きに入ります。
【 沖縄での不動産査定☆決済手続きの流れ 】
① 所有権移転登記書類の委任
… 所有権移転登記手続きの委任は、司法書士が先導して進みますので、売り主(買い主)は、「委任状」をもって一連の移転登記手続きを司法書士に託してください。(署名・捺印が必要)
② 売り主・買い主、それぞれの支払い準備
… 主に買い主の支払い準備です。売り主が決済当日に支払う項目は、仲介不動産業者への仲介手数料となります。
《 買い主 》
・ 残金決済の準備
・ 固定資産税や都市計画税(=公租公課)、売り主負担分の清算(※1)準備
・ 所有権移転登記費用の準備
《 売り主 》
・ 仲介不動産業者へ仲介手数料の支払い準備
④ 買い主は融資手続き
… 融資手続きも、進行は司法書士が行います。上記一連の書類を確認した後、銀行へ融資実行の連絡をする流れです。
⑤ 待機
… 待機時間は30分~1時間が目安です。この間に売り主・買い主は各種書類に署名・捺印をしてください。
《 待機の間 》
★ 売り主
・ 固定資産税や都市計画税の清算領収書にサイン(捺印)
・ 完了確認書などの書類にサイン(捺印)
・ 必要書類(※2)があれば買い主に提出
★ 買い主
・ 完了確認書などの書類にサイン(捺印)
・ 必要書類があれば受け取り
⑥ 残金決済
… 融資が実行されたら、その場で残金決済・公租公課の清算・所有権移転登記費用の支払いを済ませます。
⑦ 仲介手数料の支払い
… 買い主が一連の支払いを終えたら、売り主は仲介不動産業者へ仲介手数料の支払いを済ませてください。
以上が決済日の一連の流れです。買い主の融資が下りて決済を済ませたら、売り主は鍵を買い主に渡して引き渡しを完了します。
決済日に起きたトラブル例
通常、決済日は以上の流れで何の問題もなく進められることがほとんどですが、しばしば思いもよらぬトラブルも、ない訳ではありません。
例えば、決済当日になって支払いの延長を申し出るケースなどもありますが、基本的には「決済を済ませないと、家の引き渡しもできない」スタンスで進めてください。
【 沖縄で不動産査定☆トラブルと予防策 】
① 決済日当日に買い主が支払いを渋る
… 買い主の決済まで家の引き渡しはしないでください。この権利は「同時履行の抗弁権」として守られています。
② 小切手や手形による支払い依頼
… 売り主にとって小切手や約束手形による決済が怖い理由は、不渡りです。支払い期限を過ぎても決済金額が引き渡されない事態では困りますので、基本的に小切手や手形の決済はお断りしてください。
実は、本記事でお伝えした流れのように、銀行に司法書士や仲介不動産業者の担当者、売り主・買い主(必要があれば保証人)の一同が集まって決済手続きを行う場合には、ほとんど①のような買い主による決済の出し渋りはありません。
やはり、従来の流れに沿った決済手続きを進めることで、自然と思わぬトラブルも回避できるのではないでしょうか。
しばしば売買契約を交わした後に買い主が亡くなるなどのトラブルもありますが、この場合にも、売買契約の効果は続いています。買い主の相続人などが、買い主に代わって決済手続きを進めるケースが多いです。
引き渡しのタイミング
基本は決済日の引き渡しなのですが、引っ越し業者のスケジュール調整もありますし、特に売り先行の住み替えによる売却の場合には、予定通りに引っ越し作業が進まないことも多いですよね。
事情によっては、決済を先に済ませて引き渡しを延期してもらうこともできます。
【 沖縄で不動産査定☆引き渡しの延期 】
★ 決済日には「所有権移転登記」を買い主に移転しますが、「所有権移転登記」は、この手続きにより売り主は他の第三者への売却ができなくなる手続きです。
→ ですから、買い主側が引き渡し延長に了承してくれるのであれば、所有権移転登記後も、売り主・買い主が交わした期日まで、引き渡しを延長することができます。
実際に「引き渡し」として行われるのは鍵の受け渡しです。この引き渡し延長は「引き渡し猶予」と言われ、決済から引き渡しまでに掛かったコストも、売り主・買い主間で調整をするのが一般的です。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で不動産査定を依頼した後、買い手が現れ売買契約を交わした後…、最後に行う決済手続きについて、当日の流れをお伝えしました。
売り主としては、決済日当日に家の引き渡しも行われることがほとんどですので、この日までには、家の不備を今一度チェックしておくと安心です。
特に暖房器具など、一年のうちでも使用頻度の低い電気家電などは、気が付けば動かなくなっていることも少なくありません。
外付けのエアコンであれば買い替えもできますが、内臓エアコンやバブルバスなど、修理が必要な機器もあります。
引き渡し前に動作確認をしてから、引き渡しをしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
決済当日の流れとポイント
・売り主/買い主/司法書士/仲介業者が集まる
・銀行の個室で決済を行う
・司法書士の進行により手続きを進める
・融資が実行されたら、決済を行う
・決済後に鍵の受け渡しにて、引き渡しをする
・買い主の出し渋りがあれば、家の引き渡しもしない
・小切手や約束手形は不渡りのリスクがあるので受けない
・買い主が了承すれば引き渡し猶予が認められる