【沖縄にある実家の相続】空き家相続に掛かるお金とは

2021/10/1

【沖縄にある実家の相続】空き家相続に掛かるお金とは
沖縄では実家の相続問題が増えていますよね。子ども達が成長して、同じ集落で暮らす時代も終わり、今では他県や海外へ移住する子ども世帯が増えています。

さらに2013年度に寿命を迎えた人々の88%が70歳以上、65%以上は80歳以上と言う高齢化社会のなか、沖縄でも実家の相続年齢が60代前半にまで上がるようになりました。

20代・30代であれば沖縄の実家を相続して住む流れも自然ですが、60代前半にもなると、沖縄の実家を相続したからと言って、すでに暮らしが安定しており、なかなか移り住む訳にもいきません。

そこで気になる事柄が、沖縄にある実家を相続した場合、相続時や空き家の維持に掛かる費用です。今回は、沖縄で実家を相続した場合に掛かる費用を、それぞれのシーンで平均的な数字とともにお伝えします。

【沖縄にある実家の相続】
空き家相続に掛かるお金とは

 

 

沖縄で実家を相続する時に掛かる費用

沖縄で実家を相続する時に掛かる費用
沖縄で実家相続をきっかけにして空き家が急増している背景には、相続に掛かるお金があります。

また空き家が老朽化し、街の景観を損ねたり、ごみの不法投棄、害虫や空き巣の隠れ蓑になってしまうなど、さまざまな問題を行う背景にも、「空き家の維持費」と言うお金の問題が深刻です。

では、どのようなタイミングでどれくらいの費用が必要になるのでしょうか。まずここでは、沖縄で実家相続時に掛かる費用をピックアップしていきます。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆相続時 】

(1) 相続税 … 不動産価値(相続財産の価値)で掛かる費用も変わってくるため、一概には言えませんが、相続放棄の期限となる三カ月以内に不動産査定をして、価値を見極めておくと安心です。

(2) 登録免許税 … 沖縄で実家を相続するケースに限らず、不動産を所有した場合には固定資産税の支払い義務が発生しますよね。登録免許税はこの固定資産税評価額×0.4%です。

(3) 司法書士や税理士への依頼料 … 多くの沖縄で実家相続を進めるケースで、司法書士及び税理士へ代行を依頼します。

・ 司法書士へ支払う費用の相場は幅は広いものの、5万円~18万円ほどが目安です。
・ 税理士へ支払う費用相場は、相続財産×0.5%~1.0%ほどと考えてください。

(4) 沖縄で実家相続時に掛かる手続きに必要な書類作成費用 … 主に役所で戸籍謄本などを取り寄せる場合に掛かる手数料ですので、あまりお金は掛かりません。1,000円から多くて10,000円ほどで賄えます。

税理士へは相続税申告手続きなど、各種手続きを代行していただくために依頼します。

ただ沖縄の実家相続が空き家増加に繋がる背景には、相続時の費用も去ることながら、相続後の維持費がより掛かる点ではないでしょうか。

また、沖縄の実家相続後、住む予定がない場合には相続税も割高になってしまう点にも注意をしてください。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆空き家になる場合 】

★ もしも沖縄で実家相続後、居住予定であれば相続税が「小規模宅地の評価減」制度適用に当たります。

→ 土地評価額を8割低く設定でき、結果的に相続税が相応に安くなる仕組みです。

※ けれども沖縄で実家相続して後、居住用として利用しない場合、「小規模宅地の評価減」制度に適用しません。8割減を享受できずに相続税も相応に高くなります。

この他、沖縄の実家相続に限らず不動産を取得することで、固定資産税が生じますが、空き家対策の一環として、空き家所有者には居住用の家よりも固定資産税が相当に高くなる点は大きいです。

沖縄で実家を相続した家の固定資産税

沖縄で実家を相続した家の固定資産税
では沖縄で実家相続した場合、維持費にはどのような項目がどれだけ掛かるでしょうか。

住まない家は放置すれば良い、と言う訳ではなく、維持管理責任があります。そのため戸建てであれば家や庭の定期的な清掃や管理の他、遠方にある沖縄の実家相続であれば、その都度の交通費まで配慮しなければなりません。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆固定資産税 】

(1)固定資産税 … 不動産財産を所有すると、沖縄の実家相続に関わらず固定資産税の支払い義務が生じますが、居住目的ではない不動産は固定資産税が高くなります。

※ 物件の条件や状況によっては、居住用と比べ6倍以上の固定資産税になることもあるので、注意が必要です。

居住用でも年間約12万円が平均的なので、その6倍となると年間約72万円となり、何年も見過ごす金額ではないことが分かります。

沖縄の実家相続で掛かる維持費

沖縄の実家相続で掛かる維持費
少し前から住まいに対して「賃貸VS持ち家」で比較検討されるようになりましたが、現代ではまだまだ、日本人は持ち家志向が強いですよね。

ですから30代・40代になるとそれぞれ自分のマイホームを購入する世帯が多い一方、税理士法レガシイの調査によると、沖縄に限らず実家を相続する年齢層は平均的に60代前半でした。(2013年調べ)

これは高齢化社会の影響ですが、60代前半ではすでにマイホームでの暮らしにも慣れ、わざわざ沖縄の実家を相続しても、移り住む世帯は多くありません。

そうなると、せっかく沖縄の実家を相続しても空き家になりやすいのですが、空き家の問題は固定資産税ばかりではなく、「人が住まない家は傷みやすい」ところにもあります。

そのため沖縄の実家を相続したら定期的にメンテナンスを行わなければなりませんが、具体的に算出すると、費用がかさむ点は否めません。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆メンテナンス費用 】

(2)メンテナンス費用 … 沖縄の実家を相続する場合、管理・維持費は欠かせません。ただ、相続放棄をしたから管理・維持責任がないかと言うと、そうとも限りません

→メンテナンスには定期的な室内管理や清掃の他、庭木の伐採なども含まれ、平均的には年間約40万円~50万円は掛かるとされてきました。

これだけでも、沖縄の実家を相続すると固定資産税と合わせて年間100万円以上の維持費用が掛かる可能性が出てきます。

沖縄の実家を相続放棄をしたからと言って、空き家の管理維持責任がなくならない点は、驚かれる方も多いかもしれません。これは民法940条で明記されていますが、詳しくは別記事で後ほどお伝えしますので、もう少々お待ちください。

※ 「沖縄の実家を相続しても、管理・維持責任は残るって本当?」でお伝えします。

沖縄の実家相続の問題

沖縄の実家相続の問題
さらに沖縄の実家を相続した場合、現代では沖縄県内から出て、本州や海外に移住している子ども世帯も少なくありません。

そうなると、メンテナンス費用の他に定期的に管理・維持をするための交通費もかさみます。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆維持管理の交通費 】

(3)メンテナンス時の交通費 … 沖縄の場合は飛行機代は避けて通ることができません。

→ 高温多湿の環境上、定期的な換気シロアリ点検なども必要ですから、季節の代わり目だけでみても年間2回は往復で検討すると、それなりの時間と費用が掛かります。

そのため沖縄では実家相続を含めた、空き家メンテナンス代行業者を見受けますが、こちらもそれなりの費用が掛かると考えてください。

解体にもお金が掛かる

解体にもお金が掛かる
全国でも沖縄でも、実家相続による空き家問題は深刻化していますが、これは上記のような空き家の維持管理費がかさみ、そのまま放置した結果、ボロ屋(廃墟)と化しているためです。

そのため周辺住民による苦情も増えるようになり、解体をする流れが大半ですが、この時にはすでに築年数が経ち資産価値がなくなっています。

【 沖縄の実家相続に掛かるお金☆解体費用 】

(4) 最終的に解体をする流れが多いものの、解体費用は物件の大きさや状態、状況によりさまざまながら約50万円~150万円ほど掛かるケースが一般的です。

特に築年数の古い沖縄の実家を相続すると、天井や壁などの資材にアスベストを利用している家も少なくありません。アスベストを利用した家はさらに解体費用がかさみますので、注意が必要です。
 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄にある実家を相続した後、居住目的で利用せず、空き家になった場合に掛かる費用を、シーンに分けてお伝えしました。

このように沖縄の実家を相続した場合には相続税ばかりではなく、その後は固定資産税や管理・維持費など、所有する限り何かとお金が掛かってきます。

そのため売却を決める世帯が多いのですが、沖縄の実家を相続した後も、月日の流れとともに築年数は古くなり、どんどん資産価値も下がりますので、スムーズな売却には少しでも早い段階での決断がポイントです。

国でも空き家問題解消を目的として、空き家売却時には3,000万円まで特別控除の特例が設けられました。この機会に査定をして、その資産価値だけでも把握してみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

空き家の相続に掛かるお金とは

●相続時

・相続税
・登録免許税
・司法書士依頼料
・税理士依頼料
・書類料

・空き家の固定資産税は何倍にも高くなる

●管理・維持費

・メンテナンス費用
・メンテナンスの交通費

●解体費用

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