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沖縄で木造住宅はホントに暑い?人気の理由と暑さ対策


沖縄では今、木造住宅がアチラコチラでどんどん建っていますよね。シロアリ被害を防ぐため、湿度の高い沖縄では木造住宅よりも、鉄筋コンクリート造やコンクリート造の家がひと昔前まで好まれてきました。
 
けれども、沖縄の木造住宅もシロアリ対策などの技術進化により信頼を得て、気が付けば新築住宅に木造が急増しています。
 
とは言え、沖縄では木造住宅となると「夏に暑く、冬に寒い」などのイメージが強いですよね。でも、それは勘違いかもしれません。
 
今回は今、沖縄で木造住宅人気が高い理由と、本当に沖縄で木造住宅は暑いのか…、また、暑さ・寒さ対策についてお伝えします。
 

 

沖縄で木造住宅はホントに暑い?
人気の理由と暑さ対策

 

沖縄で木造住宅が人気の理由


今、沖縄本島では那覇市や浦添市などの都心部はもちろんのこと、モノレール公道の整備や開通によって、南部などの地方でもどんどん開発が進み、アチラコチラで新築住宅の建築が進んでいます。
 
「建築バブル」とも思える様相ですが、実は数年前から沖縄の土地は全国的に見ても割高になっていることはご存知でしょうか。
 
2020年は新型コロナ拡大の影響により、一時期的に流れがストップしましたが、美しい海に囲まれた沖縄は地元に住む人々のためのマイホームばかりではなく、日本全国やアジアを中心とした富裕層の別荘や投資物件としての家も数多く建っています。
 
その影響で、石垣島などでは一時期一人暮らし用のマンションでも、10万円以上の賃料まで跳ね上がるなど、バブルの様相がありました。
 
そんななかですから、沖縄で木造住宅を選ぶ理由には、やはりコストの影響も大きいです。
 

【 沖縄で木造住宅が人気の理由①コスト 】
 
① 鉄筋コンクリート造の場合
 
… 沖縄で人気が高い住宅の構造には、鉄筋コンクリート造りを挙げることができますが、鉄筋コンクリート造りの場合には、コンクリートを流す型を作らなければなりません。
 
→ さらに鉄筋を組みコンクリートを流す工程が入りますので、建築スケジュールも長くなりやすいのですが、その分、現場スタッフの人件費が掛かることも、割高になる理由です。
 
② 木造の場合
 
… 沖縄で木造住宅を建てる場合には、鉄筋コンクリート造りに必要な枠も必要ありませんし、大工さんの腕次第とも言えますが、鉄筋コンクリートほど日数も掛からない傾向にあります。
 
★ このような事情から、沖縄で木造住宅を建てると、鉄筋コンクリートよりもあらゆる面でコストを抑えやすく、割安です。

 

特に鉄筋コンクリートで「枠」を作るため、大量建築の建売住宅や分譲マンションなどでは有効なのですが、注文住宅の場合には、その家のためだけのオリジナルな枠組みを作らなければなりません。
 
沖縄の木造住宅はこのような面からも設計が自由ですので、特にオリジナルな注文住宅を建てたい家庭では、より自由度が高くオリジナルに規制が少なくなりやすい木造住宅が好まれます。
 

 

実は吸湿性に優れている


当たり前ではありますが、よくよく考えてみるともともと沖縄では木造住宅が主流でした。コンクリート造りの家に人気が出始めたのは戦後間もない時期で、アメリカの影響が強かったと言えます。
 
しかも当時のコンクリートの家は質が悪く、建築後、年数を経るごとにヒビ割れなどの不具合が多発して悩む人々も数多くいました。今でも沖縄ではコンクリートのお墓が多いですが、このようなお墓でもヒビ割れ問題が深刻化していますよね。
 
そこで、現代の沖縄では木造住宅が再び注目されるようになった経緯があるのですが、そこには、一時期忘れられていたものの、「木は湿度と相性が良い」と言うことが知られるようになったこともあります。
 

【 沖縄で木造住宅が人気の理由②吸湿性 】
 
★ 自然のなかで成長した良質な木材は、本来大気のなかにある湿度を一定数に保つ機能があることはご存知でしょうか。
 
→ 現代は冬には加湿器、夏には除湿器が活躍していますが、本来の良質な木はこの双方の機能を果たしてくれます。
 
※ 周囲の大気中の湿度を一定数に保つために、乾燥していれば水分を放出する一方、一定数より湿度が高くなった時には、その水分を吸収してくれるわけです。

 

その上、現代の技術では上から塗装を施すことにより、シロアリ被害から避けることもできます。この技術により、より安心して沖縄でも木造住宅を選ぶ流れができました。
 
さらに人々の暮らしに大いに役立つ、もともと持つ木の機能として、「断熱性」を挙げることができます。
 

【 沖縄で木造住宅が人気の理由③断熱性 】
 
★ 「断熱性が高い」と言うと鉄筋コンクリートをイメージしがちですが、実は木は熱伝導率が低いです。
 
→ 素材として空気を多くまとうので熱伝導率が低くなるため、人々の体感としては、夏には涼やかで冬には温かい家を保つことができます。

 

2000年台から賃貸マンションを中心にして、コンクリートの打ちっぱなしのモダンな家も増えてきましたが、単純にイメージをしても、木は温かな温もりを感じますよね。
 
そして以外にも、外で遊ぶ時に木に触れると冷たかったりしますが、これが、木の持つ断熱性です。
 

 

沖縄の木造住宅で暑さ対策


…とは言っても、やはり沖縄の夏は木造住宅に限らず暑いですよね。沖縄の木造住宅は窓の向きに注意をして建築し、窓を大きく通風することで、自然の風で涼しく過ごすことができますので、何よりも電気代を節約できます。
 
では、クーラー以外で沖縄の木造住宅に住みながら、賢く暑さ対策を取るには、具体的にどのような方法があるでしょうか。
 
まず大前提として、沖縄の西日はかなり暑く、日が沈んだ後も夜まで熱がこもりがちです。そのため西日が部屋の中に入るような間取りや設計は避けることをおすすめします。
 

【 沖縄で木造住宅が人気の理由④暑さ対策 】
 
① 直射日光を避ける
 
→ 少し前述で触れましたが、断熱性が高い=熱がこもりやすい沖縄の木造住宅では、直射日光を避けた窓の配置がポイントです。例えば…、
 
・ 北方の窓(ノースライト)など、日当たりが良すぎる南側や西側の窓の配置を避ける。(特に西日は沖縄では夕方にかなりの熱が入り、夜まで籠ります。)
 
・ 窓を縦長に複数設置したり、小窓を入れるなど、程よい採光が期待できるデザインにする。
 
・ 遮光カーテンやブラインド、遮熱フィルムなどの熱対策を窓に施す。
 
② 通気性を整える
 
→ 沖縄の木造住宅で快適な暮らしをするための設計として重要になるのは、「通風環境」です。熱のこもりやすい造りを避けて、常に風が循環するような窓の位置を設定してください。
 
※ さらに効果的な方法として、サーキュレーター(※)の導入を挙げることができます。

 

…このようなポイントに気を配った沖縄の木造住宅を建てるだけでも、夏はずいぶんと快適に過ごすことができるので、どうぞ意識してプランニングをしてみてください。
 
また昔ながらの暑さ対策として、「打ち水」がありますよね。庭先や屋上などにこまめに打ち水をすることにより、夏も快適に過ごすことができます。
 

 

沖縄で木造住宅の寒さ対策


最近では沖縄でも冬が厳しく感じるようになりました。2020年~2021年に掛けては、従来よりもぐんと寒い冬が来ましたので、沖縄の木造住宅においても寒さ対策を知っておくと便利です。
 
沖縄の木造住宅で寒さ対策を施すポイントは、「外部の空気を漏らさない」ことではないでしょうか。
 

【 沖縄で木造住宅が人気の理由☆寒さ対策 】
 
① 冷たくなりがちな「床」を温かくする
 
→ 暖房をつけると分かりやすいのですが、温かな空気は上へ上へ…、一方で冷たい空気は下へ下へと流れる傾向にあるので、寒さ対策は「床」ですので、ここにラグマットや電気カーペットを敷く方法は手軽な対策です。
 
② 外からの空気を遮断する
 
→ 外からの空気が入りやすい場所は「窓」なので、窓のカーテンを断熱カーテンにして隙間ができやすい両脇まで巻き返して覆うことができるようにすると温かくなります。

 

また、この窓付近に暖房器具を設置するのも良い方法です。
 
①の床を温かくする方法として、建築前から便利に設計したいのであれば、床暖房を取り入れる方法もあります。家に内蔵する冷暖房などは、メンテナンス費用まで検討して導入する必要はありますが、検討してみるのも良いかもしれません。
 
 

いかがでしたでしょうか、今日は今、沖縄で木造住宅が注目されている理由と、沖縄で注文住宅を建てるなら知っておくと何かと便利な、真夏の暑さ対策や真冬の寒さ対策についてお伝えしました。
 
沖縄で木造住宅を建てる場合、快適に暮らす家を目指すのであれば、やはり木材の材質や業者の技術の見極めは不可欠です。
 
特に真夏は暑くなり、夜まで熱がこもる家も多い沖縄ですから、木造住宅を専門的に請けている建築業者などに依頼すると、より安心できます。
 
沖縄の気候に熟知した、地元密着型の工務店で、木造住宅を専門に建てている建築業者などを複数の候補のひとつに入れておくと良いかもしれません。
 

★ 建築業者には大まかに3つの種類があります。この種類や依頼したい建築業者の選び方については、別記事「沖縄で注文住宅☆工務店や設計事務所…、その特徴とは」などでもお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。

 
 

まとめ

木造住宅の魅力と、暑さ・寒さ対策

・他の構造に比べて建築コストが割安
・設計がより自由にできる
・実は吸湿性と断熱性に優れている
・暑さ対策には通風環境を整える
・暑さ対策には直射日光を避けた設計
・寒さ対策には床を温かくする
・寒さ対策として窓周辺の空気を遮断