沖縄の不動産業者に査定依頼をした後、売却の仲介をしてもらうために媒介契約を交わします。その後、仲介業者は営業を掛けるのですが、買い手が見つかった段階で価格交渉を受けるかもしれません。
もちろん売り主としては、できるだけ高い価格で売却したいところですよね。一方、買い主としても少しでもお得に購入したいと考えています。
お互いに満足しながら価格交渉を進めるためには、いくつかのポイントを押さえておくとスムーズです。
そこで今回は、沖縄で不動産業者へ査定依頼した後、売却活動で起きる「価格交渉」について、スムーズに進めるためのポイントを、価格交渉の流れとともにお伝えします。
沖縄で不動産査定☆
より高く売却する価格交渉の基礎知識
価格交渉のタイミング
購入の意思を示す「買付証明書」を買い手が提示する段階です。買い手は買付証明書にて希望価格を提示します。
価格交渉を始めるのは買い手ですが、多くは仲介不動産業者が間に入っているので、やり取り自体は不動産業者の担当者になるのではないでしょうか。
【 沖縄で不動産査定☆買付証明書 】
★ 「買付証明書」を提出する段階ですから、買い手の購入への本気度は高いです。買い手は買付証明書に細かな事項を記載します。
・ 物件の住所(地番や家屋番号)など
・ 前金の金額
・ 引き渡しを希望する日程
・ 現在抱えているローン状況
・ 購入にあたり希望すること
・ 有効期限(買付証明書)
・ 購入希望価格
…買い手が抱えているローンの有無など、より詳しく明示して購入意思を示す書類が買付証明書です。ここで価格交渉の調整ができたら、売買契約も間近と言えます。
価格交渉額の目安
中古物件は沖縄でも不動産業者の査定額に倣うものの、あくまでも言い値市場です。そのため、価格交渉の幅も定められている訳ではありません。
…とは言っても現代の沖縄不動産業者であれば、査定額からあまりにも外れた価格交渉は、連絡前に事前に調整するケースが多いです。
【 沖縄で不動産査定☆価格交渉の値下げ幅 】
★ 沖縄の不動産業者としては、査定価格の5%~10%を目安に調整します。
→ 価格交渉の条件に多いのが、端数を切り捨てる方法です。例えば2,410万円を2,400万円にする…などが挙げられます。
価格交渉のシーンで頼りになるのは、不動産売買のプロである仲介不動産業者に他なりませんが、信頼して相談するためには、契約業者を見極めなければなりません。
買い手は少しでも安く購入したい、売り手は少しでも高く売却したいものですが、仲介不動産業者としては、もちろん、高く売却することで報酬額は上がるものの、成約しなければ仲介手数料の報酬も得ることができません。
そのため、成約を急ぐあまりに価格交渉がおざなりになるケースも見受けられます。
【 沖縄で不動産査定☆信頼できる仲介業者 】
★ 本来、仲介業者は不動産のプロです。周辺の物件価格相場や、今営業をしている家の査定額とその理由も把握しています。信頼できれば相談しながら価格交渉を進めることができるので、大切なポイントは業者選びです。
→ 最初の段階、沖縄で依頼する不動産査定の段階で、複数の業者を選んでください。そして、複数の業者の対応や誠実さ、査定額まで比較検討しながら信頼できる業者を選びます。
ちなみに、仲介不動産業者は契約形態を選べば、複数の業者と媒介契約ができますが(一般媒介契約)、一社に絞った媒介契約の方がサービスや特典が充実していることも多く、一般的には一社に絞る契約形態を選ぶ人が多いです。
(詳しくは別記事「沖縄の不動産査定☆専任契約と一般契約どちらを選ぶ?」をご参照ください。)
業者としても「自分達だけが、この物件を扱っている」と言うモチベーションから、親身に相談に乗ってくれる担当者も多く見受けられます。
価格交渉のポイント
沖縄の不動産業者は査定額を目安に営業をしますし、買い手は価格交渉の権利がありますが、最終的に販売価格を決めるのは、売り主本人です。
価格交渉の連絡が来たら、まず最初に下記の点に意識を向けてください。
【 沖縄で不動産査定☆価格交渉のポイント 】
① 売りに出してからどれくらい経っているのか
… 仮に売りに出してからまだ1カ月未満と日が浅い場合には、この後も買い手が見つかる可能性が高くなる一方、売りに出して半年など、月日が経っているなら、今が売り時かもしれません。
② 周辺環境の今後の変化
… 例えば、家の近郊に大型ショッピングモールができる、モノレール駅ができる…、などの場合には、今後物件価値が上がる可能性もあります。
③ 値下げの限度額を決めておく
… このような事情を鑑みて、仲介業者さんにも相談しながら、値下げの限度額を決めてください。
値下げの限度額を決める時には、特に住み替えでの売却なら、懐事情も考慮に入れて検討しなければなりません。その時、売却価格=収入とはなりませんので、ここは注意をしてください。
実際には売却価格から仲介不動産業者へ支払う「仲介手数料」が掛かる他、不動産の売買には税金や登記費用まで意識しながら決める必要があります。
それでも売り主としては、できるだけ高く売りたいですからなかなか決め兼ねますよね。
【 沖縄で不動産査定☆値下げ枠を決めるまで 】
① 仲介不動産業者に相談する
… 特に地元密着型の仲介不動産業者と契約している場合、業者はそのエリアの特徴や傾向を知り尽くしていますので、素直に相談をすると良い情報やアドバイスが期待できます。
② 値下げ以外の取引材料で交渉する
… 値下げに応じる代わりに、売り主の負担になっている事柄を解消する交渉も、売り主・買い主ともに納得して進めやすい方法です。
「値下げ以外の取引材料」の内容は次の項でお伝えします。
業者に相談した例では、「近郊に分譲マンションが建つ予定があり、安い価格帯で分譲されるため、今後は物件価値も下がるだろう」とアドバイスされたケースがありました。
このケースでは今後はより売却しにくくなると考え、値下げ交渉に応じています。
値下げ以外の取引材料とは
値下げに応じる代わりに、売り主の負担をより少なくする交渉では、引き渡し時期の延長などもその一例です。
特に住み替えを検討している売り先行では、売却時点でその家に住んでいる家は少なうありません。
家一軒ですから、引っ越しには時間も労力も掛かるため、時間をもらえるならば、助かるのではないでしょうか。購入が進んでいない場合もあります。
この他、値下げに応じる代わりに多い交渉材料は、下記の通りです。
【 沖縄で不動産査定☆代わりの取引材料例 】
① 前金(手付金)の金額を増やして、確実に購入してもらう
… 手付金は購入の強い意思表示になるものの、約束を解除する買い主にとってのリスクは、手付金を放棄するだけです。そのため、手付金を増やすことで、より買い主のリスクが高くなります。
② 契約不適合責任期間の短縮
… 2020年4月以前の「瑕疵担保責任」に当たります。入居してから発見した家の隠れた欠陥に対する責任です。従来、売り主は2年間の責任が課されますが、この期間を短くする(無効化する)交渉も多いです。
③ 現状引き渡し
… 一戸建ての引っ越しは家具家電などの撤去だけでも大きなコストと労力が掛かりますので、「現状引き渡し」にすることで、引っ越しへの負担を大幅に減らすことができます。
築20年・30年以上のボロ家になると、売却後売り主が更地にする契約も多い一方、値下げ交渉に応じる代わりに、買い主が更地にするケースも増えました。
買い主としては、家の骨組みだけを残してリノベーションができるなど、お互いにお得な交渉とも言えます。
いかがでしたでしょうか、今回は沖縄の不動産業者で依頼した査定額で売りに出した後、買い手による価格交渉が起きた時の流れと、交渉に応じるために押さえたい、いくつかのポイントをお伝えしました。
最後の項でお伝えしたように、価格にばかり気を囚われるのではなく、他の物事との交換条件として交渉する方法は、意外にも売り主・買い主ともに満足しやすいケースが多いです。
現状引き渡しに関しても、売り主の趣味によっては、買い主が「ヴィンテージの家具で面白い!」と喜ぶ声も少なくありません。
「意外にも」と言うケースは多いので、まずは仲介不動産業者とよくよく相談をしながら、二人三脚で交渉を進めつつ、アイデアを出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
中古物件の価格交渉を受けた時の対応ポイントとは
・買付証明書のタイミングで価格交渉が多い
・査定価格の5%~10%の値下げや端数切捨てが目安
・信頼できる仲介業者選びで相談しやすくなる
・値下げの限度額の枠を決める
・周辺環境の今後の変化も見極める
・売りに出してからの期間も鑑みて交渉する
・値下げに応じる代わりの交換材料を出す
・交換材料には契約不適合責任期間の短縮などがある
・交換材料には手付金を増やす方法も多い
・交換材料として現状引き渡しのケースもある